生産・採取・加工・釣り・馬の育成・貿易など、他のゲームではオマケとして扱われている部分を「黒い砂漠」では極限まで掘り下げています。
これらの要素は自分で行うだけではなく「労働者」を雇うことで彼らに仕事を任せることもでき、労働者それぞれにステータスが用意されています。また、アカウント自体に戦闘や生産で得た経験値データが入り、サブキャラや新規作成したキャラにも反映されるのも大きな特徴のひとつです。
最新のゲームエンジンを使って超高画質かつシームレスなフィールドを実現させています。ゲーム内を散歩していると「これは実写なのか?」と思わせられるほどの街並みや風景を目にすることができます。
また、時間の経過により昼から夜へ、夜から朝へというように時間も移り変わっていきます。夜になるとモンスターが凶暴化するので昼間のうちに移動するといった旅の計画が必要になることもあります。
本作のキャラクターメイキングでは「顔のしわ」「瞳孔の大きさ」「虹彩」など、非常に細部まで設定することができます。顔の形も骨の一つ一つがそれぞれのパーツで分かれており、骨のパーツを動かすことで、顎の形・口の大きさ・目の位置・顔の輪郭まで自由自在に調整できます。
要注目は「髪の毛」。髪の毛の向き・質感・長さ・毛先のクセ・ふわっとした髪の流れ、など細かな特徴まで詳細に調整することができます。
戦闘システムは、流行りのノンターゲットシステムを採用。ただ、スキルがコマンド方式となっており、「Shift+左クリック」「↓+F」などのコマンドを覚える必要があります。
従来のノンタゲMMOのようにスキルスロットへ登録することもできますが、 コマンドで入力したほうが技の発動が早くなったり、消費MPが少なくなったりというボーナスがあるので、PVPなどを嗜むプレイヤーにとってはコマンドの習得は必須の要素となります。
基本情報 | |
ゲーム名 | 黒い砂漠 |
---|---|
ジャンル | MMORPG [18位] |
無料期間 | 基本料金無料 |
課金制度 | アイテム課金 |
サービス開始 | 2015年5月 |
運営会社 | ゲームオン |
開発会社 | PearlAbyss |
開発国 | 韓国 |
当該ゲームには28キャラクター(本稿執筆時)が存在しますが、どのキャラクターを
選択したとしても、一部のクエストを除き、ほぼ毎回同じものを実行するような設定に
なっているようです【筆者は全てのキャラクターでプレイしたことがなく、詳細な部分
までは分からないので、間違いがあった場合はお許し下さい】。
各キャラクターには夫々のゲーム内人生(設定)がある訳で、筆者ならばキャラクター
毎に全て異なるクエストを用意・提供し、プレーヤーに多くの疑似体験をして戴くよう
設計・開発したいと思うのですが、この点をどう判断されたのか甚だ疑問でなりません。
ユーザーは、それでこそ全てのキャラクターでプレイしたいと思うのであって、現状に
おいて全キャラクターを有する古参プレイヤーの方々も居るようで、その我慢強さには
頭が下がるばかりです。
⑤ 家門という考え方
ユーザーは、まず初めに“家門”と言う謂わば一家を構え、この下に各キャラクターを
作成し、基本的には前項④同様各キャラクター毎に全く同じクエストを実行する必要が
あります。但し、一部クエストについては、この“家門”帰属となって1回完了すれば
その配下の全キャラクターが完了したことになるように設計されています。
わざわざこのように面倒な設定をせず、全て一本化(家門帰属)した方が、ユーザーに
とっての簡便性・利便性が増すと思われます。
前項④と併せ、このような『同一クエストの重複実行』が取り入れられているのには、
それなりの、例えば『登録プレイヤー人口の維持・長期化』等を狙った意図的な思惑が
あってのこと等と邪推したくもなります。
⑥ 強化の一方向性
前記で既に述べた装備等の強化は成功/失敗の違いはあるものの、その方向性は決定的
なものです。そして、この装備は数限りない程に用意・提供されているのが現状です。
筆者ならば、多少とも違うアプローチを取ります。即ち、複数の異なる錬金材等を混合
した上で鍛錬する手法です。これにより、少ない種類の装備から、混ぜ合わせる錬金材
の≪種類、量、その時の装備のみならずキャラクターの状態≫に応じて、新たな装備が
(時として突然変異的に)生成されるという考え方です。
複数の要因≪p1,p2,p3,p4≫から新たな特性を有する装備F(p1,p2,p3,p4)が生成される
ことで、ランク/レベルが低い下層民に対し上層民より高位の装備が得られるチャンス
を与えることも可能となって、結果として、ゲーム内での新陳代謝が図られることにも
繋がります。
⑦ 狩場近くを平気で歩くNPC
論理的には無限とも言えるゲーム内空間であっても、その開発・実装等の都合上、有限
な空間内に多種多様な状態を詰め込む必要があります。その結果、仕方ない一面もある
のですが、色々な歪が生じることになります。
例えば、次に挙げたような事例で、これに違和感を感じるのは筆者だけなのでしょうか。
1)まるで食住隣接の如くモンスターがいるエリア(狩場)近くに街や都市がある
2)周りにモンスターがうごめく街道を通行人であるNPCが闊歩している、等々
ゲームのやり込み方がまだまだ足りない等と言われればそれまでのことですが、ゲーム
であっても『結界が張られている』とか『モンスターを遠ざける魔法石がある』とか、
何らかの理由付けも欲しく、『冒険者は老戦士に導かれて、人里離れた街道を外れ鬱蒼
とした未踏のエリアに足を踏み入れるのであった』等と言う文章表現が似合う状況設定
があれば、尚のことゲームに没頭することが出来ると思うのです。
⑧ 条件達成のための多すぎる収集品
これは問題点と言うより善処して戴けると助かる点と言った方が良いかも知れませんが、
例えば、当該ゲームにおいては特定の目的物を製作するために次のように多段的な材料
収集が設定されているケースが多々存在します。
この例では、当該材料の合計が400個にもなり、その上、各基礎材料は1回/週間の
クエストで5個/回しか入手できないというような設定事例が現に存在します。
即ち、この例であるならば、{A、B、C}の各収集は並行的に実行できたとしても、
{Z×10個}の製作完了を待つ必要がありますので、たった1個の最終的な目的物が
完成する迄に“200週間≒6カ月半”を要することになります。
【目的物製作】
┏━━━━━━━╋━━━━━━━┓
[X製作×1個][Y製作×1個][Z製作×10個]← Zの全製作に200週間
┃ ┃ ┃
[A×100個][B×100個][C×100個] ← この全収集に20週間
これは§2-6で述べた計算事例{クロン石の必要数≒3700個}とも同類であって、
“長時間プレイ⇒登録プレイヤー人口の維持⇒ゲームの延命効果”を狙ったものとしか
考えようがないと邪推したくもなります。是非より少ない個数設定をお願いした所です。
以上のように、検証とまでは言えないまでも分析的に眺めてみると、『 韓国富裕層に属し、
当該ゲームを方向付ける立場にあるプロデューサーまたはディレクターといった上位の方々は、
その多くを占める平均的ゲームプレイヤーが抱くであろう謂わば“庶民感覚”に欠如しており、
その継続的な開発・更新に当たり、その方向性や展開戦略において循環的とも言える判断ミス
を犯している 』と思えてならないと付け加えて本節を終えたいと思います。
§4.終わりに
以上述べてきた事実・他等々が『 当該ゲームは課金してまでプレイするに値しないゲーム
である 』と思う所以でもあります。但し§3-2でも述べたように“無課金”でプレイする
限りにおいては、十分これに値するゲームであるとも考えています。
これらが即ち、副題も含めた本稿のタイトルのベースとなっている訳です。
ただ、繰り返しになりますが、本稿で述べた内容は、あくまで実際にプレイした上での個人的
意見(感想)であって、増してや、ここで記した内容が絶対的等と主張するつもりは毛頭あり
ません。各個々人で実際にプレイした上で、その感触をじかに感じ取って戴くことが最も重要
であると思います。但し、その際には『 無課金でプレイする 』ことを強くお勧めします。
つたない投稿を最後まで読んで戴き、ここに感謝の意を表します。
§1.本稿構成について
本稿内容には、当該ゲームの一側面を捉えた個人的見解が含まれるものの、一部については
数学的な根拠にほぼ準じた内容もあります。そこで、当該部分を冒頭次節で先に述べることに
より、如何に当該ゲームが潜在的に暴利を上げようと試みているか、即ち、次のことを示した
上で、
★ 1回のコイントス(確率2分の1の事象)に約6万円を賭ける事を求めるゲーム
改めて「3.初めに」で始まる次々節以降、残りの本文を展開するという構成になっています。
§2.暴利を貪る強化システム ~ 確率2分の1のコイントスに約6万円相当の投資 ~
§2-1.キャラクター装備の強化
当該ゲームの重点項目の1つに武器および防具等の“装備強化”があります。この20段階
ある強化レベルは、1,2,…,15,Ⅰ,Ⅱ,…,Ⅴ,と定められています。途中からローマ数字に
変わるのは、強化用消費材(次項参照)等若干の違いが出てくるためであろうと思われますが、
こんな事に拘らず、1~20で良いであろうにと思うのは筆者だけであろうか?
また、各装備にはランクがあり、ボス装備とかブラックスター(通称BS)装備が最上位的
な位置付けになっています。尚、現在では更に上位の装備、太古とか君王等のシリーズが提供
されています。そこで、いまだ人気のある(疑問?)当該BS装備レベルⅤへの強化を念頭に
おきながら、当該装備強化について考察していきたいと思います。
【注】本項冒頭で、「武器および防具等」と敢えて“等”を付したのは、当該強化システムが
プレーヤー・キャラクターの武器&防具だけでなく、その他装備にも準じて適用される
からです。プレイスタイルには、所謂ボスキャラとの戦闘を主体とする戦闘系や農民系
と称されるような農業&漁業等、あるいは取得した住居をドールハウス的に飾っていく
といった様々なスタイルが許されています。勿論、全て同時並行的にプレイすることも
可能です。そして、農民や漁師等々職人には、それぞれ専用の服&用具等も用意されて
おり、戦闘系キャラクターの武器&防具だけでなく、これらにも適用されるからです。
尚、本稿では、所謂オンラインゲームでの強化として、すぐに思い浮かぶ武器&防具の
強化を念頭に置きながら考察を進めていきますが、これに限らない、即ち、当該ゲーム
の本質に関わる問題点となってくることは、このプレイスタイルに関わらず影響が広く
及んでくるという事実からも容易に推測できるものと思われます。
§2-2.ゲームにおける装備等強化機構
実装されている強化機構等の詳細を述べるときりがないので、ここではその強化成功確率の
計算について理解するのに必要な項目だけを示しておきます(この点で当該説明の正確さには
欠けますが、ここで記した項目だけでも、ゲームに興味のある方々には十分理解できるものと
推測しております)。
① 強化装備本体 : その名の通り、暗黙の前提である強化したい装備等そのものです。
② 強化用消費材 : 強化遂行に必須な(各装備等により異なる)消耗品。以下の計算には
用いないので無視して可。強化対象にもよるが、どちらかと言えば、
ゲーム内で容易に手に入る物もある。
③ 成功率設定値(p): 強化成功確率を左右する設定値。通常、前回設定値がレジスター的
に保持されており、
※【重要ポイント】 → 強化成功時にゼロリセットされ、失敗時は微増する。この設定値を
セーブする機構も備わっており、リセットされずに、当該設定値を
呼出して再度強化を実行するまで永続的に保持することもできる。
CPUにおける、所謂カレントレジスターとセーブレジスター的な
関係とも言えようか。
これは通常スタックと呼ばれており、これが疑惑的な暗点でもある。
ゲーム内で“ヴォルクスの助言”と称される成功率上昇材もあって、
強化前の初期設定値をアップさせることが可能となっている(その
上昇値は、+10,+20,…,+200,…と種々あり、この上昇値
が高いほど重要な役割を果し、その需要も高くなる)。
成功確率の%値との対応が示されるものの、何故か直接%値を設定
する仕様にはなっていない。通常、コンピュータシステムでは擬似
乱数生成呼出関数が提供されており、この種の確率的処理は直接的
実装が容易ではあるが、スタックというブラックボックスを介して
当該値が“意図的”に設定されているようである(筆者の推測)。
④ レベル低下保護材: 強化失敗時、装備レベルが1段階低下する。これを防止するための
保護材で、ゲーム内では“クロン石”と呼ばれている。成功/失敗
に拘わらず消費されてしまう。
苦労し強化した装備、特に上位の装備程そのレベルを低下させない
ためにも、強化時の必須的材料となってはいるが、強化対象となる
装備等のランク/レベルが上がるにつれて、要求される個数が時に
数千以上にもなり、その上(ゲーム内貨幣で)高価な部材類となる
ため≪強化の早期達成、レベル低下の回避、多量のクロン石入手≫
と辿ると、次の本質的な問題に行き着く。
※【重要ポイント】 → 課金プレイヤー : 課金のし過ぎ、 所謂、重課金の問題
無課金プレイヤー: 強化の先延ばし、所謂、長時間プレイの問題
【注】前記③において、擬似乱数生成呼出関数に触れましたが、例えば、1~N(=100)
区間における擬似乱数を取得する関数f(1,100)を考えた場合、次のように成功/失敗を
判定することで、『ゲーム提供者の意図的でない全プレイヤーに公平な』強化成功確率
=10%が実装できます。
1)f(1,100) ≦ 10 → 成功 : つまり、1,2,…,10が生成された時に成功
2)f(1,100) > 10 → 失敗 : 前項1)以外の値が生成された時に失敗
注)上記1)において、判定設定値を1~10としているが、“擬似乱数”なので当該
区間の任意の10個の数値で構わない。勿論、その場合の判定はより複雑になる。
尚、あくまでも“擬似的”であって正確な乱数ではないことには注意を要する。
【注】尚、現在では、各装備に応じた強化失敗回数に上限が新設され、失敗回数が当該上限に
達すると無条件に強化が成功するように仕様変更されています。
但し、当該上限は、既に強化が成功していてもおかしくないはずの値の、その遥か上の
値に設定されており(所謂、『焼け石に水』とも言える上限設定)、この点においても
ゲーム提供側の意図が見え隠れしているように感じてなりません。
【参考】筆者が実験したところ、前記③で記した“スタック”がゲーム開発側において意図的
に設定されていると疑われる次のような事例がありました(推測の域を出ませんが)。
・同一的な位置付けの装備1と同2(当該ゲームに精通している読者等に分かるように
言うならば、強化レベルⅣのボス装備である装備1=グローブと装備2=シューズ)
の各々を、次のような条件下でそれぞれレベルⅣ→Ⅴへの強化を試みてみました。
勿論、前記④で記したクロン石を用いて、強化失敗時のレベル低下を回避しています。
※強化レベルⅤ&追加条件(カプラス10段および補助材料取得)達成で、更に上位の
装備取得“確定”クエストが進行可能となる!!
1)装備1 : 強化レベルⅣ & 追加条件達成済
即ち、レベルV強化に成功すると上位装備取得確定!!
→ レベルⅤ強化に10回程要する、次項2)に比べ明らかに多すぎる!!
2)装備2 : 強化レベルⅣ & 追加条件未達成(同9段および補助材料未取得)
即ち、レベルV強化に成功しても、上位装備取得クエスト進行不可!!
→ レベルⅤ強化1回目で成功、成功させたとしても後続進行への影響少
より悪い表現をすると、運営側が受けるダメージ(ゲーム内損失)少
注)正確をきすならば、当該回数の差から、当該スタックが意図的に操作されている
という仮説が統計的に有意であることを示すことが求められる事例なわけですが、
筆者にはそこまでの力量はありませんので、この部分は推測(邪推)の域を出ず、
あくまで一参考事例として記した点は強調しておきます。
§2-3.本節2の目的 ~ 示したい結果 ~
さて、当該ゲームにおける装備には、次の7種類があります(その他に、アクセサリー等)。
■ ヘルム,アーマー,グローブ,シューズ,メイン武器,覚醒武器,補助武器
そして、本節では以下で述べるように、概ね次式が成立つことを示します【 概算推定値 】。
★ 1箇所のBSⅤ強化成功率50%化に要す実相当額 ≒ 592百円【約 6万円】
∴ 7個所全てを同状態化するための実相当額 ≒ 4144百円【約41万円】
勿論、当該ゲームは無課金プレイも可能とはなっていますが(筆者もその一人)、実際プレイ
してみると、無課金でBSⅤ強化を成功に導くには、それ相当のプレイ時間(年単位)が必要
になることが実感できると思われます。これも推測(むしろ邪推)の域を出ませんが、無課金
なら見かけ上のプレイ人口増加(登録プレイヤー人口の維持)に繋がるプレイ時間で貢献しろ
と言っているようにも取れます。
§2-4.前提となるクロン石の単価および強化成功率(スタック値)
各種課金アイテム(当該ゲームでは、武器&防具等の装備類は課金対象になっていない)の
入手は、概ね次の手順を踏みます。但し、一部のアイテムはゲーム内でログインボーナスとか
討伐品等々の形で無償提供されています。
■ 課金 → Acoin(専用通貨)入手 → パールへ変換 → パール商品購入
(課金アイテム)
変動がありますので、厳密な価格とはなりませんが、当該ゲームのホームページ情報等々から、
次の事が分かります(本稿執筆時)。
・100パール = 500 Acoin = 500円 ∴ パール単価 = 5円
・クロン石50個 = 20パール = 100円 ∴ クロン単価 = 2円 … ⑤
当該ゲームプレーヤーのHP(ホームページやブログ)等々を一部検索してみたところ、次の
ような実際に強化が成功した事例記事がありました(あくまで掲載事例)。
・スタック264 = 強化成功率5.48%(前記③の設定値)でBSⅤ強化成功!!
・スタック278 = 強化成功率5.76%(前記③の設定値)でBSⅤ強化成功!!
実際ゲーム内でもこの値前後 ~ スタック値250超,成功率5.5%超 ~ から成功事例が
出てくるようです。これ以下の数値だと強化に成功するのは皆無に等しいと言っても過言では
ない状態です(確率的変動ですのであくまでも肌で感じるような感触です)。
従って、プレイヤーは前記③で記した“ヴォルクスの助言”その他で初期設定値をアップさせ、
更には、レベル低下しても良い謂わば“犠牲装備”を用いて意図的に強化を連続的に失敗させ、
これも同③で記したようにレジスター的に保持された当該設定値の微増を繰り返し行ってから、
BSⅤ強化に臨みます(常道的手法の一つ)。
また、同④で記したクロン石無しでレベル低下覚悟で賭けに打って出るプレイヤーも居ること
にはいますが、ランク/レベルが上位の装備強化程、当該クロン石が必須となってきます。
尚、このスタック値を250超にするためには、同④文末【重要ポイント】でも記したように
かなりの課金的、或いは時間的投資が必要となってきます。
§2-5.n回反復強化試行時の確率計算
概略ではありますが準備が整いましたので、ここから数学的な実計算を行なっていきます。
初めに、一般的な確率計算式を示します。
~【 2回強化事例 】~ まず理解容易な2回反復強化事例から示します。
成功確率=p(前記③を想定している)とすると → 失敗確率=(1-p)
すると、2回共失敗する確率は → (1-p)^2[^2:2乗の意味]
従って、少なくとも1回成功する確率は → 1-(1-p)^2
= 2p-p^2[これは正確な計算式]
よって、pが微小ならば(それが微小であるか否かを判断するのは微妙な所ですが)例えば、
p=1%(=1/100)の時、p2乗(=1/10000)の誤差で、少なくとも1回成功する確率は、
約2p(=1/50)と概算することが出来ます。
pが小さければ小さい程、その精度が上がることも分かります。これは任意のn回に一般化
した次の事例でも同様に言えることであって、pが小さければ小さい、つまり当該ゲームに
おいて強化成功確率が非常に小さく(本当に驚くほど小さい%値に)設定された上位装備程、
皮肉な事と言うか、幸いにもその近似精度が上がってくるということを意味しています。
~【 n回強化事例 】~ これを一般化すると、n回反復強化試行時は次式が成立ちます。
n回反復強化試行時少なくとも1回成功する確率 = 1-(1-p)^n[^n:n乗の意味]
≒ n×p … ⑥
この⑥式導出過程は省略しますが、単にn回だから短絡的にpをn倍した訳ではありません。
高校2~3年で理系コースを選択すれば恐らく習うと思われる、テーラー又はマクローリン
展開の1次微係数項までの近似で、結果として、pが微小な時の線形近似となっています。
正確な有限展開式においては、最終項として誤差項に関わる項も示されています。
【注】この近似式を以って、p=1%の時は100回の試行で100%等と考えてはいけません。
~【 別解釈による解法 】~
『n回の内少なくとも1回成功』というケースの場合分けを、次のように、その初回成功が
1回目,2回目(2回目成功時、3回目以降の成否は問わない),…,n回目に成功する場合
と考え、その総和と解釈すれば、丁度m回目の試行が成功する確率p(m)は《1~(m-1)
回目までは全て失敗、m回目初回成功、(m+1)~n回目の成否は問わない》となって、
(実際のゲームでは、失敗時にp→p+⊿pと“微増”しますが、これは無視します。)
p(m) =(1-p)^(m-1)× p と記述できるので、
1 回目の成功確率 : p(1) =(1-p)^0 × p = p
2 回目の成功確率 : p(2) =(1-p)^1 × p =(1-p)×p(1)
: :
(n-1)回目の成功確率 : p(n-1)=(1-p)^(n-2)× p =(1-p)×p(n-2)
n 回目の成功確率 : p(n) =(1-p)^(n-1)× p =(1-p)×p(n-1)
となり、n回反復試行で少なくとも1回成功する確率は『 初項p,公比1-pの等比数列 』
の和P(n)として次のように求まります。
P(n) = p(1)+p(2)+…+p(n-1)+p(n)
= p×{1-(1-p)^n }÷p … ⑦
={1-(1-p)^n }
≒ n×p … ⑥式と同一
【備考】ちなみに、初項a,公比r(≠1),項数nの等比数列の和S(n)は次のように求めます。
[1] S(n)= a + a×r + a×r^2 + … + a×r^(n-1)
[2] r×S(n)= a×r + a×r^2 + … + a×r^(n-1)
+ a×r^n
[3]=[1]-[2]
=S(n)-r×S(n)=(1-r)×S(n)
= a - a×r^n
[4] ∴ S(n)= a×{1-r^n}÷(1-r)
この[4]式に、初項a=p,公比r=(1-p) を代入すると、上式⑦が求まります。
【参考】追加で、『n回の反復試行で丁度1回だけ成功する』確率も求めてみます。
但し、全ての回で成功確率をp(従って、失敗確率は1-p)とします。
プレイヤーからすれば、何も丁度1回(他は全て失敗する)に限定する必要はなく、
1回成功すれば後はどうでも良い(複数回成功することは拒まない)という前記の
計算式の方がより適していると考えます。
m回目(m=1~n)で初回成功し(確率p)、その他の(n-1)回は全て失敗
(確率1-p)する訳ですから、m回目で初回成功する確率p(m)は、次のように
記述できます。
p(m)= p×(1-p)^(n-1) … mに依存しない式
そして、この値(計算式)は1回目からn回目(m=1~n)まで全て同じになる
訳ですから、
(m回目成功)
「実際、 ↓
m=1回目の成功確率 : p(1)=(1-p)^0 × p ×(1-p)^(n-1)
m=2回目の成功確率 : p(2)=(1-p)^1 × p ×(1-p)^(n-2)
: : = p ×(1-p)^(n-1)
: :
m=n回目の成功確率 : p(n)=(1-p)^(n-1)× p ×(1-p)^0
となります。」
『n回反復試行で丁度1回だけ成功する』確率は、この総和として次のように求まり
ます。
p(1)+p(2)+…+p(n-1)+p(n)= n×p×(1-p)^(n-1)… ⑧
ちなみに、『 n回反復試行で丁度r回だけ成功する 』確率は、次式で求まります。
n回の互いに独立な反復試行(同じ試行の繰返し)の内、丁度r回成功するような
『成功と失敗の順番』の場合の数とは、n個の箱“M1,M2,…,Mn”の中からr個
選択して、その中に成功と書いた玉を入れる(残りは必然的に失敗の玉が入る)、
Mk=[成功 or 失敗](k=1,…,n)の組合せと考えられるので、nCr 通りとなり
ます。
そして、ある特定の順番(組合せ)に着目(順番を固定)した時、その順番での成功
と失敗が起こる確率は、p^r × (1-p)^(n−r)で、この値は全ての順番で同一と
なりますから、従って、当該確率p(n,r)は次式で与えられることになります。
【詳しく知りたい方は、二項分布とか二項定理で検索すると出てくると思います。】
p(n,r)= nCr × p^r ×(1-p)^(n-r)… ⑨(r=1の場合が⑧式)
ここで、
n ≡ 全反復試行回数
r ≡ 成功回数、従って失敗回数(n-r)
p ≡ 与えられた試行1回の成功確率、従って失敗確率は(1-p)
nCr ≡ n回の試行の内、丁度r個成功する組合せの数
≡ nPr ÷ r!
≡ n! ÷{(n-r)!×r!}
nPr ≡ n! ÷(n-r)!(異なるn個の中からr個取って並べる順列の数)
である。
§2-6.BS装備レベルⅣ→Ⅴ強化への適用
ここで前項の計算結果⑥式を、先に述べたBS(レベル)Ⅴ強化の場合に適用したいのですが、
次の問題点が生じてきます。つまり、全ての事象(1~n回目の各回試行)結果の成功確率が
“同様に確からしい”という確率論における大前提が崩れているからです。
例えば、n回反復試行時において1,2回目,…と続けて失敗、m回目で初回成功したとします。
【少なくとも1回成功なので、(m+1)回目以降の成否は問わない。】
すると、1回目の成功確率pが、失敗のたびに(p→p+⊿p)と微増し続けて、成功直後の
(m+1)回目の成功確率は、ゼロリセットされます【前述§2-2・③】。
但し、§2-4でも触れたように“ヴォルクスの助言,他”で、当該スタック値を目的値pに
近い値まで増加させるのが常道的手法の一つになっています。
・n回反復試行 → 1回目,2回目,…,m回目,(m+1)回目,…,n回目
(失敗)(失敗) (初回成功) → 少なくとも1回成功なので
これ以降の成否は問わない。
↓ ↓ … ↓ ↓
・試行時成功確率 → p p+⊿p p+⊿p" p=0 → 再設定を試みる
※ 直前で成功しているので、(m+1)回目の成功確率はゼロリセットされてしまう。
そこで前述のように“ヴォルクスの助言,他”を用いて再初期化された成功確率
であるスタック値を強化成功が期待できるであろう目的値までアップさせること
になります。
そこで、まず初めに次の仮定を置きます。
【 成功確率一定の仮定 】実際のゲームの忠実な反映になっていないという批判があるかも
知れませんが、本稿での目的は、概算推定値を示すことですので、
この仮定を置きます。つまり、次の仮定を置くことになります。
・先に述べた実情等を鑑み、仮に、初期成功確率p=6%一定(計算し易くするため)
と仮定します。5%台から少し高めの設定としました(より成功し易い方向へ微増)。
実際のゲームでは、失敗時にp→p+⊿pと微増しますが、これも無視します。
尚、6%だと必ずしも十分小さな値とは言えないかも知れません。即ち、前記⑥式
適用時の誤差が大きくなる。
※但し、当該近似式適用において、6%である必要性は全くありません!!
・強化成功時、次回成功確率はゼロリセットされますが、前述のように実際のゲーム
では目的値(に近い値)までアップさせる手法を取るので、これもp=6%一定と
仮定します。
【 失敗時レベル低下回避の仮定 】
・強化失敗時の装備レベル低下を防ぐため、必ずクロン石を使用する(前記説明④)。
これには異論もあるかもしれませんが、概ね賛同して頂けるものと思っています。
さて、いま求めたいのは『 成功確率を50%迄上げるのに必要な反復試行回数n 』です。
すると、次のことが導き出されます。
・⑥式より 50%=n×6% から、(表か裏かのコイントスと同じ生起確率)50%
にするための反復試行回数は、n=50÷6≒8回(8回反復強化試行時、少なく
とも1回成功する確率が約50%となる)と求められます。
※必ず成功する訳ではなく、あくまで確率的に50%迄上げるのに要する回数です。
・強化1回に必要なクロン石の個数は、BS装備レベルⅣ→Ⅴ強化時は約3700個
とゲーム内で規定されているので、この時に必要なクロン石の実相当額は⑤式より
約3700個×8回×単価2円=59,200円≒6万円となります。
即ち、確率2分の1である1回のコイントスに、概算で6万円賭ける事象に相当すること
が分かります。
実際は、これにスタックを250超(5%超)にする迄の実績(額)が上乗せされますが、
これにもそれ相当の投資が必要になることは、§2-2・④でも少し述べた通りです。
以上により、§2-3の目的(結果)が示されたことになります。§2の最後に当たって
本節で述べた内容(特に§2-5)は、数学的根拠にほぼ準じており、適切な仮定を置く
ならば当該ゲームのプレイスタイル(§2-1【注】)に依存しない、ここで想定の対象
としたBS装備以外の各種装備&道具類にも適用可能であり、当該ゲームに潜む本質的な
問題点をあぶり出し、その大枠を把握するのに役立つのではないであろうかと、ここに記
しておきます。
§3.初めに
さて、冒頭でも記したように、本節以下では当該ゲームの一側面を捉えた個人的見解となる
残りの部分につき展開していきたいと思います。あくまで、当該ゲームを実際に(見かけ上)
数年間プレイした上での個人的な意見(感想)でもありますので、誤字脱字等文書上の誤りに
加えて、その考え方等に誤り他、異論(そうじゃないんだよ…)等々がありましたら、その旨
予めご容赦頂きたく、お願い致します(勿論、前節§2についても、その解釈や適用に誤りが
ありましたら、それはないと願ってはおりますが、併せてご容赦下さい)。
§3-1.大前提について
以下、本節を展開するにあたって、確認の意味も含め再度、箇条書にしてまとめておきます。
[1]本節で記した内容は、あくまで実際にプレイした上での個人的意見【 感想 】です。
[2]§2-1【注】でも記した通り当該ゲームには様々なプレイスタイルがあり、ある意味
では好き嫌いの嗜好的問題でもあり、従って、他者の異なる意見等々を排除する意図は
全くありません。増してや、ここで記した内容が絶対的等と主張するつもりも毛頭あり
ません。
[3]§3-3では、当該ゲームの(時に開発及び提供側の)問題点等を展開しておりますが、
当該ゲームは利益を上げることを目的とした商品であって、消費者、即ち各プレイヤー
へどのように展開・提供するかの戦略等々決定は、基本的に生産者側にあると認識して
おります。各プレイヤーは、気に食わなければプレイしなければ良いだけの話です。
[4]しかしながら、所謂MMOというゲームの特質が故に、ゲーム開発及び提供側としても
全てのプレイヤーが課金プレイヤーであるとは、当然の如く想定していないと考えます。
むしろ一定数の無課金プレイヤーを許容しないと当該ゲームが成立たないと考えるのが
自然だと思われます。
[5]当該ゲームのプレイヤー人口構成比が如何なるものかは知る由もありませんが、ゲーム
によっては、無課金プレイヤーの方が遥かに多いというケースもままあると思われます。
それ故、ゲーム開発及び提供側にとっては、次のような収益上の問題が重要となります。
① 如何に課金単価を上げるか?
② 如何に無課金プレイヤーを課金プレイヤーへ誘導するか?
従って、謂わばこれら庶民の民意を吸い上げる事も重要課題になってくると思われます。
[6]筆者が当該ゲームに抱く願望を比喩的に表現すると、次のように表わすことが出来ます。
『 私は何時ものように始発電車のお決まりの席に腰を下ろすと、カバンの中から1冊の
本を取り出した。 黒い砂漠 ~ 黒い石にまつわる悠久の物語 ~。
今日はどんな物語が待っているのだろうか? …<中略>… やがて、電車は下車駅
へと滑り込んだ。今日はここまでか … 明日はどんな物語が待っているのだろうか?
その期待に胸を躍らせつつ本を閉じ、足は学校/会社へと向かっていた。』
残念ながら、当該ゲームを方向付けるプロデューサー又はディレクターといった立場に
いる方々は、この夢を打ち砕くことになるのですが、そのことは次項以下で述べること
にします。
§3-2.当該ゲームの素晴らしい点
本格的なオンラインゲームは初めてと言っても良い筆者が感じ取った、その素晴らしい点は
次に上げた3点につきると言っても過言ではありません。そして、それは今でも、更に今後も
プレイしたいと考えている理由でもあります。
【注】文頭で“初めて”と言っているように、多くのゲームをプレイした経験等に基づく事柄
ではありませんので、他にも同様なゲームはある等の知識の欠如がありましたらご容赦
下さい。他と比較したらより素晴らしいのではないか…等と解釈して戴ければ幸いです。
[1]素晴らしい映像美。現在ではパソコンに負荷がかかりすぎるのでゲーム設定を落として
プレイしていますが、プレイ開始直後の所謂フルスペック設定状態での美しさには目を
見張るばかりでした。
[2]ゲーム内では何処へでも移動可能、所謂シームレスなゲーム内世界の提供。細かな部分
まで作り込まれており、これらを開発提供している当該ゲーム開発陣には敬意を表わす
ばかりです。
それだけに次項で述べますが、プロデューサー又はディレクターといった全体の方向性
を決定する方々の判断ミス(失礼な言い方をお許し戴けるなら、ある意味での庶民的な
プレイヤー感覚の欠如)には、残念でなりません。
[3]類似の他ゲームの多くが装備等にアイテム課金制を取り入れており、無課金でのプレイ
には種々(例えば、プレイ時間、移動可能エリア、キャラクターや装備等のレベル等)
の制限を設けているのに対して、当該ゲームには基本的にその制限がなく、無課金でも
課金プレイヤーと程度の差はあれ遜色ないプレイが可能となっている。
【注】但し、§2-2.④【重要ポイント】でも少し触れたように、無課金プレイにおいては
強化の先延ばし(クロン石不足による強化チャンス活性化遅延)、所謂、長時間プレイ
の問題が潜んでいると考えます。
逆説的な言い方をすると、課金することによって、各種装備&道具類の強化機会がより
多く得られる、無課金時と比較して時間短縮が可能となっているとも言い換えることが
できます。つまり、課金により短縮時間を購入しているとも考えられます。繰り返しに
なりますが、これには所謂、重課金の問題が潜んでいます。
この点が、次の掲題となっている『本稿副題』へと繋がっています。
~ 他のより良心的なゲームの“合間に”マイペースで『無課金プレイすべきゲーム』~
§3-3.当該ゲームの問題点 ~ 誤った方法論・方向性 ~
以下本項では、筆者なりに考えた当該ゲームの問題点等を列挙していきたいと思います。
但し、§3-1大前提[3]で述べたように、どのようにゲームを展開し提供していくか等の
戦略決定は、基本的に開発・運営側にあると認識していることを再度ここに記しておきます。
(1)プレイヤーの二極分断化
当該ゲームでは、プレーヤーを大きく2つに分断し、この分断された下層から上層への
プレイヤー人口の流入を極力少なくコントロールすることで収益等をあげようと考えて
いる節があります(勿論、これが合致しているかは、甚だ疑問の余地もありますが)。
より詳細に観察すると、更なる多層構造を持っていることも分かってきますが、この点
については、(3)で述べたいと思います。
種々のイベント的手法等で下層民(下層プレイヤー)の上層民へのレベルアップ志向を
あおるものの、上層人口を恒常的に抑えるように設計された機構、即ち、前記で述べた
装備等の強化/レベルアップ手法下では、その上昇志向は容易には達成され得ないこと
になります。
当該ゲームのプレイヤー人口がどの程度かは分かりませんが、仮に1千万人の下層民が
居たとして、まんまとこの『“罠”』にはまり、その全てが1円の課金をしただけで、
(実際は1円等と言うことはあり得ませんが)1千万円の収益が上がることになります。
この下層民から薄利多売的に課金収益を上げる手法については、次項以下で詳しく見て
いきたいと思います。
(2)コーヒーサイフォン式プレイヤー(フロー)制御
① コーヒーサイフォンとは(注:サイフォンと言うものの、この原理ではない)
コーヒーサイフォンの主要パーツは次の4つで、その動作は下記のようになります。
1)スタンド :上部に次のロート、下部にフラスコをロート下部の細長い部分が
フラスコと結合された状態にセットする支持台
2)フラスコ :水を入れるフラスコ容器
3)ロート :フィルター濾過器とコーヒー粉末をセットする円錐状ガラス容器
4)アルコールランプ:フラスコ底部を熱する熱源で、ビームヒーター式もある
アルコールランプでフラスコ底部を熱することにより、同フラスコ内の水が沸騰し蒸気
が発生します。この蒸気加圧により、フラスコ内の温められたお湯が細い筒状の結合部
を通じて上部のロート側に移動(上昇)していきます。続いて、熱源であるアルコール
ランプを止めると、蒸気、更にこの加圧がなくなり低圧側のフラスコ内への吸引が生じ、
フィルターと濾過器を通して抽出されたコーヒーがフラスコ側へ移動(下降)します。
② 当該ゲームのプレイヤーフロー制御
前記①を例えとして、これを説明するには多少の無理があるかも知れませんが、プレイ
している中で筆者が最初にイメージしたのが、このコーヒーサイフォンであったので、
ここでは、これと対比させながら改めて前記(1)二極分断化について考えて見たいと
思います。その対比は次のようになります。
1)アルコールランプ :ゲーム運営・提供側
2)アルコールランプによる加熱:下層(民ゲームプレイヤー群)への投入刺激剤
3)下部フラスコ(内部の水) :下層(民ゲームプレイヤー群)
4)上部ロート (上昇沸騰水):上層(民ゲームプレイヤー群)
5)ロートとフラスコの接合部 :§2-2の強化機構・他に制御された上層流入口
注】尚、ゲームでは、抽出コーヒーのフラスコ側への移動に相当する現象は生じません!!
上記対応を見て戴ければ大筋想像はつくものと思いますが、改めて解説させて戴きます。
アルコールランプに相当するゲーム運営側は、その加熱に相当する『あの手この手』の
刺激剤を投入してきます。例えば、更なる上位装備、エリア解放と新たな狩場、新ボス
キャラ等がこれに相当します。下層民であるゲームプレイヤーは、これらに躍らせれて
果敢に挑むのですが、多くの場合、これらを対象とするのは上層民プレイヤーであって、
下層民は挑戦できたとしても、これを得ることには困難を要す場合が多いのが通常です。
より具体的に言うならば、エリア開放に伴って出来た新しい狩場に投入された高難易度
の新ボスキャラ攻略に伴う『より有益な特性を有した討伐品やドロップ品等』がこれに
相当します(取得すると、これにより更にランク/レベルが上がることになります)。
上層民と共に下層民が挑戦できたとしても、当然の如くシステム内部では攻撃ヒット数
等のポイントが考慮され、当該数値の高い順にこれらが限定付与されるものと推測され
ます。当然、下層民より装備やキャラクター等のランク/レベルが上位である上層民が
優位な立場にあると言えます。当該ランク/レベルが低すぎ、その挑戦ですら門前払い
されるようなゲーム設定も存在し、その他の有益な品々を含めて下層民はその恩恵すら
享受することが出来ない設定となっているのです。
更に悪いことには、運営側はこの『上位的開放』を繰り返すという悪循環に陥っており、
これは俗に言う『富・格差の固定化』に繋がる、即ち、上層民は何処まで行ってもその
地位を保持し続け、下層民においては容易にこれに辿り着けず、詰まる所、新陳代謝の
起こらない硬直したシステムとなっていると言えます。
加えて、下層から上層へと続く流入口におけるプレイヤー移動(転移)は、§2-2で
述べた強化機構・他により意図的とも取れるような困難さで制御されており、これを更
に助長することになります。
こうしてゲーム運営側には、下層で躍らされたプレイヤーからの薄利多売的課金収益が
転がり込むことになるのです。上層プレイヤー中には重課金者も居るのではないかとの
疑いも無きにしも非ずです。
(3)プレイヤーの多層構造とスプーン階級
① プレイヤー群の多層構造
次に、前記階層構造をもう少し詳しく分析して見たいと思います。結論を先に述べると、
次のように分類できます。但し、ここで上げている数値は、筆者が“この程度であろう”
と類推した値であって、決して明確な(増して定義付等がある)ものではありません。
1)上層 :レベル66~67、AD710(特にA310)超の高位ランカー
※ 上限はなく、68のプレイヤーは居るか居ないかという様相
2)接続域上層:レベル65、 AD700(A=300、D=400)前後
3)接続域 :レベル63~65、接続域上下層も含めた階層で、突破には困難が伴う
4)接続域下層:レベル63、 AD600(A=250、D=350)前後
5)下層上部 :レベル60~62、AD550(A=240、D=310)程度
※ シーズンチャネル、シーズンパス等と称する早期育成行程満了前後
6)下層 :レベル60未満
注】AD :当該ゲーム内で用いられている(A=攻撃力とD=守備力)の合計値で、
ここで示した値は大ざっぱな目安と考えて下さい。
上のレベル値より重要(効果的)な値とも言われています。
当該ゲームの物理サーバーが何台あるか分かりませんが、論理サーバーとも受け取れる
接続チャネルが全31チャネルあり(本稿執筆時)、その内の25チャネルが通常の、
3チャネルが上記シーズン専用のチャネルに割り当てられています。残りは特定目的に
特化された専用チャネルとなっています。
通常チャネルでは(その他も同様)その時ログインしているプレイヤーの上位30名の
所謂ランカーが表示できるようになっています。従って、通常チャネルだけでも、この
高位ランカーが750名程居ることになります。このランカーのレベルを観察してみる
と、ほぼ66~67であり、時間帯によっては、65小数点部の値が後半台でも入って
くることがあります。
また、早期育成コースであるシーズン工程の最終過程でレベルが60に設定されており
(更に居残りを続ければ、62~63までは何とかレベルアップすることもでき、困難
を伴いますが、より上のレベルまで上げることも可能です)、特定装備類しか利用でき
ない当該シーズン工程終了直後のADは大凡550程になります。
この卒業直後から当該特定装備(トゥバラ装備と呼ばれる)を、§2.1で触れたボス
装備とかブラックスター装備に置き換え、続いてレベル1からⅤへと強化を図ることに
よって、ADが+50~100…等とアップしていくことになります。
当該ゲーム内の狩場には基準となるAD値が設定されており、所謂高難易度の狩場では
700(A=300、D=400)となっています。本稿執筆時の最高難易度設定値は
770(A=340、D=430)となっています。
以上の観測事実等を鑑みて、階層構造を分類したのが上記1)~6)となっています。
上層においてレベルアップが飽和状態に近い値まで上り詰めると、更なるアップは微々
たるものとなり、高難易度のクエスト等々を幾度となくクリアし続けて来た高いADを
有する高位プレイヤー(ランカー)程することに限りが見えてきます。その結果として、
ゲームからのリタイア或いは休眠状態に陥るプレイヤーが一定数居るだろうと推測され
得ます。
従って、下層から上層への人口流入を当該一定数と同数(若しくはこれに近い値)程度
に極力少なくコントロールすることが出来ると仮定すれば、上層人口を恒常的に抑える
ことが可能となり、同時に下層からの恒常的な収益も見込まれることになります。
② スプーン階級について一言
『 銀のスプーンをくわえて生まれる【 Born with a silver spoon in one's mouth 】
⇒ 裕福な家庭に生まれる 』という英語の慣用句から派生した一種の階級論だそうで、
個人の努力や才能より、親の財力によって階級(経済的地位)が決まってしまうという
(日本で言われている“親ガチャ”に相当するであろう)考え方だそうです
『 韓国 スプーン階級 』でヒットした上位3件程の検索結果(本稿執筆時)に共通
している分類項目が次に示すものです(検索語句に“韓国”があるのは、当該ゲームの
発祥地が韓国であるためです)。
注】示されている金額には諸説があるらしく、また、上位10%の人達が韓国国民全体の
資産の45%を支配しているとも言われているらしい。
1)ダイヤモンドのスプーン : 常識外の財閥一族等【全体の0.1%の億万長者階級】
2)金のスプーン : 資産20億ウォン または 年収 2億ウォン以上【 1%】
3)銀のスプーン : 資産10億ウォン または 年収 8千万ウォン以上【 3%】
4)銅のスプーン : 資産 5億ウォン または 年収55百万ウォン以上【7.5%】
まだ十分勝ち組と言える中流階級
5)泥(土)のスプーン : 資産5千万ウォン未満または年収2千万ウォン未満
低賃金階級で社会の多くがここ以下と言われている
これ以下の順番は余り定かではない。
5-1) 鉄 のスプーン : 平均的な庶民の詳細区分階級
5-2) 木 のスプーン : 同 上
5-3)プラスチックのスプーン : 同 上
6) 土 のスプーン : 土の如く形を保つのがやっとの食うに困る階級
7) 糞 のスプーン : 生活保護下やホームレス状態の階級
8) 手 のスプーン : 手、即ちスプーンすら持てない極貧階級
韓国は日本以上に超学歴社会で、受験-就職-昇進時の競争が非常に厳しい国だそうです。
そして、前記分類のような、富裕層と貧困層の格差が大きな社会的問題となっており、
『金持ち家庭の子供はそのまま金持ちに、貧しい家庭の子は貧しいままである』という
『格差の継承とその固定化』が進んでいると言われているそうです。
ところで、この②スプーン階級(構造)と、前記で述べた韓国発祥である当該ゲームの
①プレイヤー群の多層構造とが、『富・格差の固定化』という点も含めて似ているのは
偶然の一致でしょうか? 次項ではこの点について少し検討を試みて見たいと思います。
(4)トリクルダウンとシャンパンタワー
① トリクルダウン
トリクルダウン【 Trickle Down 】には、元々『滴り落ちる』という意味があり、この
“滴り落ちる”という様子から『富める者が富めば、貧しい者にもその富がこぼれ落ち、
やがて経済全体が良くなる』というトリクルダウン効果【 Trickle-Down Effect 】を
指す経済理論だそうです。
このトリクルダウン効果は、次で述べる「シャンパンタワー」を用いて説明されること
が多いそうです。
② シャンパンタワー
シャンパンタワーはシャンパングラスを数段重ね、最上段のグラスにシャンパンを注ぎ
ます。一番上のグラスがシャンパンで満たされるとグラスからシャンパンが溢れ落ちて、
その下の段にある複数のグラスに注がれていきます。その段のグラス群も満たされると、
更にその下の段にあるより多くのグラス群にシャンパンが注がれていく…と言う図式に
なります。これを経済理論に当てはめた考え方が「トリクルダウン理論」だそうです。
上段のグラスにシャンパンが注がれても、それより下のグラス群には中々シャンパンが
滴らない場合や、滴ったとしても全てのグラスが平等に満たされないような場合もあり、
格差を広げるだけだと言われる場合もあるそうです。
国内における富裕層の投資枠等を優遇し、そのトリクルダウン効果を期待したとしても、
滴り落ちるその金融資産が(海外に出てしまい)国内に向くとは必ずしも言えないのと
同じことです。
③ 当該ゲームにおける装備等売買
ここで、当該ゲーム内におけるプレイヤー間での売買取引の一部について見てみます。
§3-3(2)②で記したように、ゲーム運営側は『より有益な特性を有した討伐品や
ドロップ品等』が獲得できるエリア開放、新しい狩場、攻略が難易な新ボスキャラ等の
投入という、謂わば『上位的開放』を繰り返すという(悪)循環的更新をこれまで何度
も行ってきました。これらの入手は下層民(プレイヤー)では難しく、当然、上層民が
複数入手したそのおこぼれをゲーム内取引市場を通して得ることも選択肢となります。
つまり、これが前述したトリクルダウン効果に相当すると考えられます。
勿論、自らがこれを入手可能になるまでランク/レベルアップするという他の選択肢も
ありますが、これにはそれ相当の期間と苦痛に近いクエスト類の繰り返しを要すること
になります(ゲーム好きな方々は、それを苦痛と感じないかも知れませんが)。
例えば、§2-1で念頭に置いたBSレベルⅤ武器(例えばソード)のゲーム内市場に
おける購入開始価格はゲーム内通貨で142,000,000,000シルバーです(本稿執筆時)。
クロン単価は2円(§2.4⑤式)で、同時にゲーム内販売価格が3,000,000シルバーと
なっているので、当該武器の実相当額が約94千円と算出されます(これも執筆当時)。
この実相当額を(トリクルダウンという視点等から)どう判断するかは各プレイヤー毎
に異なると思いますが、何れにしろゲーム運営側にはプレイヤーからの課金、あるいは
長時間プレイ(登録プレイヤー人口の維持)という形の収益となって上がってくること
になります。
(5)黒い砂漠という物語の叙事詩的な展開
次の項目は、比較的最近に解放されたエリア等の一部を列挙したものです(順不同)。
1)アトラクシオン:黒い砂漠の流れに一応沿うと思われるが『ギミック類の塊り』
2)マグヌス :黒い砂漠の本筋とは直接関係ない『謎解きゲームの塊り』
3)ウルキタ :流れに沿っていると思われるが、高難易度のため筆者は未攻略
4)朝の国 :『韓国の故事・逸話等を素材にしたと思われる』番外編エリア
5)朝の国・都 : 同 上
筆者が当該ゲームに望むのは、§3-1[6]で述べた如くであり、この視点から私見
を言わせて戴ければ、本筋は『黒い砂漠の悠久の物語』の継続的展開であり、ギミック
や謎解きの塊りと化した上記1や2は、本ゲーム展開を妨げるもの以外の何物でもない
のです。
増して、韓国の逸話等を基にした同4や5は、もはや“余計なお荷物”と化していると
感じてならないのです。その結果、当該ゲームへの熱量がかなり冷めてしまいました。
ただ、このゲーム展開は諸外国のプレイヤーにはむしろ興味深い話なのかも知れません。
注】上で『韓国の逸話等を基にした云々』と述べましたが、韓国の文化や民族等々を批判
するつもりは毛頭ありません。もしこれが『日本の逸話等を基にした』であるならば、
『韓国という語句を日本に置き換えて』全く同じ事を述べると強く明記しておきます。
要するに、ここで列挙した筆者が未攻略である上記3以外のゲーム展開は、黒い砂漠の
本筋から外れた、これを阻害する“余計なゲーム展開”としか感じてならないのです。
もし当該ゲームの世界展開に当たり、このような戦略を望むのであれば、即ち、極端な
言い方をするならば、ゲームの本筋との関係は度外視した(時に高難易度の)新エリア
(狩場)と新ボス等々を継続的に投入し続けるという戦略を今後とも取り続けるとする
ならば、『黒い砂漠』などと大々的なタイトル/広報はやめて、明確にそのことを前面
に押し出す、所謂“ハスクラ”色を前面に押し出したゲーム開発・広報へとその舵取り
を変更した方がより効果的であり、ユーザーのゲーム選択時の透明性等も上がるものと
思われてならないのです。 ≪本投稿直前情報によると、真偽が定かでない部分もあり
ますが、又々同じ過ちを繰り返した様子です。≫
(6)ゲーム実装上の問題点
続いて、ゲーム実装上の幾つかの問題点について、箇条書的に列挙したいと思います。
とは言っても、重箱の隅をつつくように書き上げて行くのもどうかと思いますので、
プレイしている上で気になった点を幾つか選択的に上げるだけにとどめておきます。
① 何時も変わらぬ動きのNPC
ごく一部のNPC(Non Player Character)を除き、その会話だけでなく活動にも変化が
なく、子供と思えるNPCさえ深夜にも拘らず街中を闊歩しています。
② 変わらぬ街並み
季節により花が咲き誇ったり、雪が降ったり等の天候変化はあるものの、街並み自体は
何時如何なる時も変わることがありません。
前項①と併せ、これらは今流行りのAI【擬き】の技術を取り入れれば、プレイヤーに
応じた変化を持たせることが可能であると思います(それによりゲーム速度等に影響が
出ては元も子もないですが)。
例えば、『プレイヤーが多く集まる街は栄え、訪れる者が居なくなった街は古びていく、
街はずれには、かつて名をはせた老戦士が椅子に腰掛け虚ろな目で遠くを眺めて居る、
プレイヤーが声をかけると…』等の工夫は、先に述べた『朝の国』の導入より先に解決
すべき重要な課題であると筆者は考えます(筆者が未踏破の何処かのエリアには、その
ような状況が既に実装されているのかも知れませんが)。
③ クリア時に元のNPCに戻る
当該ゲームでは受託したクエストが完了した時、殆どの場合その報酬を受け取るために
発注したNPCの元に戻る必要があります。これはプレイヤーに何度も往復するという
疲労感と当該ゲームへの嫌悪感を与えるだけで、何の得策にもならないと思います。
クエストが完了した時点で、その報酬はギルド倉庫に直接納入され、何時でも何処でも
当該倉庫からの出し入れが出来るようにした方が、プレイヤーの利便性に叶っていると
思います。現在、プレイヤー毎、指定都市/町毎に倉庫が設定されていますが、倉庫に
ついては、ここで述べたように例えば“ギルド倉庫等に一本化”し、ギルドメンバー外
にも開放した方がより利便性が増すと思われます。
④ 異なるキャラクターでも全く同一のクエスト
当該ゲームには28キャラクター(本稿執筆時)が存在しますが、どのキャラクターを
選択したとしても、一部のクエストを除き、ほぼ毎回同じものを実行するような設定に
なっているようです【筆者は全てのキャラクターでプレイしたことがなく、詳細な部分
までは分からないので、間違いがあった場合はお許し下さい】。
各キャラクターには夫々のゲーム内人生(設定)がある訳で、筆者ならばキャラクター
毎に全て異なるクエストを用意・提供し、プレーヤーに多くの疑似体験をして戴くよう
設計・開発したいと思うのですが、この点をどう判断されたのか甚だ疑問でなりません。
ユーザーは、それでこそ全てのキャラクターでプレイしたいと
1.初めに
別途投稿(本投稿文末に全文抜粋転記)があまりにも抽象的過ぎたので、
今回は具体的数値を示した上で、再度コメントを上げることにしました。
尚、以下の考え方に誤り他,異論,等々がありましたら、あくまでも当該
ゲームの一側面を捉えた個人的見解であり、示した数値も本文内で記載
した通り概算推定値となっておりますので、その旨予めご容赦頂きたく、
お願い致します。
本ゲームの重点項目に武器および防具の装備強化があります。その強化
レベルは20段階あり、最終段階がレベルⅤとなっています(何故か、
1,2,…,15,Ⅰ,Ⅱ,…,Ⅴ,と定められています。こんな事に拘らず、
1~20で良いだろうと思うのですが?)。また、各装備にはランクが
あり、ボス装備とかブラックスター装備(通称BS)が最上位装備的な
位置付けになっています(更に上位装備も提供されつつあります)。
そこで、ここでは人気のある(疑問?)当該BS装備(レベル)Ⅴへの強化
について、冒頭でも述べたように再度コメントを上げたいと思います。
2.ゲームにおける装備等強化機構
実装されている強化機構等の詳細を述べるときりがないので、ここでは
本計算に必要な項目だけを示しておきます(この点で正確さに欠けます)。
① 強化装備本体 :その名の通り、強化したい装備そのものです。
② 強化用消費材 :強化遂行に必須な(各装備により異なる)消耗品。
以下の計算には用いないので無視して可。
強化対象にもよるが、どちらかと言えば、容易
に手に入る物もある。
③ 成功率設定値(p):強化成功確率を左右する設定値。通常、前回の
設定値がレジスター的に保持されており、強化
※注意点 → 成功時ゼロリセットされ、失敗時は微増する。
スタックと呼ばれており、これが疑惑的な暗点
でもある。ヴォルクスの助言と称される成功率
上昇材もあり、初期設定値をアップさせること
が可能となっている(強化に重要な役割を果す)。
%値との対応が示されるが、何故か直接%値を
設定する仕様にはなっていない。
通常、コンピュータシステムでは擬似乱数発生
呼出関数が提供されており、この手の確率的な
処理は直接的実装が容易ではあるが、スタック
というブラックボックスを介し当該値が意図的
に設定されているようである(?)。
④ レベル低下保護材:強化失敗時は装備のレベルが1段階低下する。
これを防止する保護材で、クロン石と呼ばれて
いる。成功/失敗に拘わらず消費されてしまう。
苦労して増強した装備のレベルを低下させない
ため強化時の必須的材料ではあるが、ゲーム内
でも(ゲーム内シルバー貨幣で)高価な部材類に
属する。
3.本投稿の目的【結果】
さて、装備には以下の7種類があります(その他に、アクセサリー等)。
■ ヘルム,アーマー,グローブ,シューズ,メイン武器,覚醒武器,補助武器
そして、本稿では以下のように概ね次式が成り立つことを示します【概算推定値】。
★ 1箇所のBSⅤ強化成功率50%化に要する実相当額≒592百円≒6万円
∴7カ所全て同状態化するための実相当額=約4144百円(≒41万円)。
勿論、当該ゲームは無課金でもプレイ可能とはなっていますが、実際プレイして
みると、無課金でこれを実現するには、それ相当のプレイ時間(年単位)が必要と
されると実感できることと思います(課金しないなら、見かけ上のプレイヤーの
人口増加に繋がるプレイ時間で貢献しろと言うことだろう…邪推か?)。
4.前提となるクロン石の単価および強化成功率(スタック値)
各種課金アイテム入手は、概ね次の手順を踏みます。但し、一部同等アイテムは
ゲーム内でログインボーナスとか討伐品等々の形で無償提供されています。
■ 課金 → Acoin(専用通貨)入手 → パールへ変換 → パール商品購入
(課金アイテム)
変動がありますので、厳密な価格とはなりませんが、ホームページ情報等から、
次の事が分かります(本原稿作成時)。
・100パール =500Acoin(専用通貨) =500円 ∴1パール =5円
・クロン石50個= 20パール × 5円 =100円 ∴クロン単価=2円 … ⑤
本ゲームプレーヤーのHP(ホームページやブログ)等を検索してみたところ、
次のような実際に強化が成功した事例記事がありました(あくまで掲載事例)。
・スタック264=強化成功率5.48%(上記③の設定値)でBSⅤ強化成功!!
・スタック278=強化成功率5.76%(上記③の設定値)でBSⅤ強化成功!!
実際ゲーム内でもこの値前後≪ スタック値250超,成功率5.5%超 ≫から
成功事例が出てくるようです。これ以下の数値だと強化に成功するのは皆無に
等しいと言っても過言ではない状態です(確率的変動ですのであくまでも感触)。
従って、プレイーヤーは上記③で記した“ヴォルクスの助言他”で初期設定値
をアップさせ、更にはレベル低下しても良い言わば犠牲装備を用いて意図的に
強化を繰返し失敗させ、これも同③で記したようにレジスター的に保持された
当該設定値の微増を連続的に行ってから、BSⅤ強化に臨みます(常道的手法)。
勿論、クロン石無しでレベル低下覚悟で賭けにでるプレイヤーもいます。尚、
このスタック設定値を250超にするには、かなりの(課金的、或いは時間的)
労力が必要です。
5.n回反復強化試行時の確率計算
概略ではありますが準備が整いましたので、ここから実計算を行っていきます。
初めに、一般的な確率計算式を示します。
【2回強化事例】まず理解容易な2回反復強化事例から示します。
成功確率=p(上記③を想定している)とすると → 失敗確率=(1-p)
すると、2回共失敗する確率は → (1-p)^2[^2:2乗の意味]
従って、少なくとも1回成功する確率は → 1-(1-p)^2
=2p-p^2[これは正確な計算]
よって、pが微小ならば(それが微小であるか否かを判断するのは微妙な所ですが)
p=1%(1/100)の時、p2乗(=1/10000)の誤差で、少なくとも1回成功する確率は、
約2p(1/50)と概算計算することが出来ます。
【n回強化事例】これを一般化すると、n回反復強化試行時は次式が成り立ちます。
n回反復強化試行時少なくとも1回成功する確率 = 1-(1-p)^n[^n:n乗の意味]
≒ n×p … ⑥
この⑥式導出過程は省略しますが、単にn回だから短絡的にn倍した訳ではありません。
高校2~3年で理系コースを選択すれば習うと思いますが、テーラー又はマクローリン
展開の1次微係数項までの近似で、結果として、pが微小な時の線形近似となります。
【注意】この近似式をもって、p=1%の時は100回試行で100%と考えてはいけません。
6.BS装備レベルⅣ→Ⅴ強化への適用
ここで前項の計算結果を、先に述べたBS(レベル)Ⅴ強化の場合に適用したいのですが、
次の問題があります。つまり、全ての事象(1~n回目の各回試行)結果の成功確率が
“同様に確からしい”という確率論における大前提が崩れているからです。
例えばn回反復試行時1,2回目,…と続けて失敗、m回目で初回成功したと
します。【少なくとも1回成功なので、(m+1)回目以降の成否は問わない。】
すると、1回目の成功確率pは、失敗のたびにp→p+⊿pと微増し続けて、
成功直後の(m+1)回目の成功確率はゼロリセットされます【前述③。但し
第4項記載のように“ヴォルクスの助言,他”で、次回スタック値を初期値p
に近い値まで増加させるのが常道的手法の一つになっています。】
そこで、まず初めに次の仮定を置きます。
【成功率一定の仮定】実際のゲームの忠実な反映になっていないという批判があるかも
知れませんが、冒頭でも述べたように目的は、概算推定値を示す
ことですので、この仮定を置きます。
・先に述べた実情,他から、仮に、初期成功確率p=6%一定と(計算し易くするため)
仮定します。5%台から少し高めの設定としました(より成功し易い方向へ微増)。
実際は、失敗時にp→p+⊿pと微増しますが、これも無視します。 なお、6%だと
必ずしも十分小さな値とは言えないかも知れません(概算計算時の誤差が大きくなる)。
・強化成功時、次回成功確率はゼロリセットされますが、第4項の最後で記したように
実際のゲームでは初期値pに近い値までアップさせているので、これもp=6%一定
とします。
【失敗時レベル低下回避の仮定】
・強化失敗時の装備レベル低下を防ぐため、必ずクロン石を使用する(上記説明④)。
これには異論もあるかもしれませんが、概ね賛同して頂けるものと思っています。
さて、求めたいのはコイントス『 成功確率50%にするための反復試行回数n 』です。
すると、次のことが導き出されます。
・⑥式より 50%=n×6% から、(表か裏かの)50%にするための反復試行回数は、
n=50÷6≒8回(8回反復強化試行時、少なくとも1回成功する確率が約50%)
・強化1回に必要なクロン石の個数は、BSⅣ→Ⅴ強化時は約3700個とゲーム内で
定められているので、この時に必要なクロン石の実相当額は、⑤式より
約3700個×8回×単価2円=59,200円≒6万円
即ち、1回のコイントスに概算で6万円賭ける事象に相当することになります。
実際は、これにスタックを250超(5%超)にするまでの実績(額)が上乗せされますが、
これにも労力(第4項文末)が伴います。
以上により、第3項の目的(結果)が示されたことになります。
------------------------------------------------------------------
8.別途投稿全文抜粋転記
◆ 意図的にコントロールされた強化機構下での薄利多売的課金収益手法
私の若い頃は、世代交代、より好ましい言い方をすると新陳代謝の
ない企業は、やがて市場から消えていくと言われていたものだが…。
砂漠の収益手法、それに合致しているかは甚だ疑問の余地があるが、
上層と下層に二極分断化、下層から上層への人口流入を極力少なく
コントロールすることで、下層から薄利多売的に課金収益を上げる
手法、これはソロソロ先が見えてきたのかも知れない…?(疑問)。
イベント的手法で下層民の(上層民への)上昇志向をあおるものの、
上層人口を恒常的に抑えることで、下層から薄利多売的に課金収益
を上げることを目的としたコントロールされた強化/レベルアップ
手法下では、その上昇志向は容易には達成されず、やがて慢性的な
下層人口の停滞(そして将来的な低迷?)へと繋がって行くのでは
ないだろうか…?近頃の運営側のシステム改変を見ると、その綻び
が見え隠れしてきたかと思わせるような節もうかがえる。抜本的な
システム改革を願いたいものである。砂漠の将来を憂慮する者より
------------------------------------------------------------------
金策してアイテム強化(失敗)破産を延々とループするよくあるチョンゲ。普通にプレイすると1週間くらいでカンストに近づきこのループが始まります。ほかのコンテンツ(冒険、パーティープレイ、ダンジョン攻略)など存在せず誰もこの無間地獄から逃れられません。
システムに関して言えば、序盤はやたらと覚えないといけないことが多く、ヒントや攻略サイトを見なければ、なんのこっちゃで丸一日が潰れます。そうでなくても、目標や目的が特になければ採集やフィールド間移動であっという間に時間が経過します
まずはNPCに声をかけクエストをこなし、リアル知識を増やして手探りでストーリーを進めていくことになるでしょう。そこで初めてこのゲームの面白さに触れていくことになると思います。
シームレスで広大なマップなので、移動の道中何気なくふらりと寄ったところが新たな発見に繋がることもしばしば・・
所々にある拠点や農場は重要な探索ルートなどの休憩ポイントなのでよく来る場所は貢献度を投資して住居を借りたり活性化するのが探索する上でのポイントです。
そうやって、街々を転々として冒険していくのが醍醐味でもあります。
基本的に戦闘はレベリングシステムで地域や特定のダンジョンごとに敵の強さが変わっていきます。
それとは別に生活ステータスも存在し、黒い砂漠に関してはこの生活システムこそが肝で、これを上げなければキャラクターのあらゆる能力を底上げできません。
課金アイテムで効率化を図ることは出来ますが、あくまで補助程度なので地道に時間を掛けて成長させていくのが一番の近道だと思います。
本当にやること多いです。(いい意味で)
特徴1:広大なマップ
メジャーなインスタンスマップではなくシームレスマップで、11月に行われたアップデートで既存地域の2倍の大きさになった。
移動手段は徒歩、馬、馬車、船、ラクダなど。近代乗り物やワープ機能はない。広大なマップと多くのNPCとの行き来を楽にするため、自動移動機能がある。
エネミーは各チャンネルごとのユーザ共通で、比較的湧きも早い。サーバやチャンネルの増設によって混雑してて狩れない、なんてことは少ないと思う。
特徴2:高度で独特なシステム
「知識」はエネミーや設置物など討伐・破壊が可能なもの、NPCや地域、施設などあらゆるものに設定されている。知識を増やすことで、拠点接続などに使う貢献度や、加工・採掘などに消費される行動力の最大値が増加する。
貢献度は街や村を接続するのに用いられ、貿易をするなら必須となる。行動力は3分に1回復し、採集などあらゆるアクションに消費される。
対NPC貿易も注目システムの1つで、拠点接続と物の原産地からの距離などによる価格変動を考慮した売買、貿易レベルによる取り扱い品の変化などが魅力。対プレイヤー貿易は別で「アイテム取引所」を利用した売買が行われる。どちらにも相場や売価の幅が設定されており、無課金でも十分に金策をすることができる。
特徴3:戦闘
サービス開始当初は4職しかなかったが、現在11職。弓を扱うレンジャーが最強と言われているが、他職業でも十分に楽しむことができ使い手次第でどうとでもなる。
高速戦闘や圧倒的な火力が、高画質なエフェクトによって盛り上げられ爽快感がある。
対エネミー戦闘では、他プレイヤーとターゲットが共有となるため早い者勝ちになる。動きは慣れれば単調に感じてしまうところもあるが、比較的湧きが早く、自分vs敵集団戦となることが多い印象。ボス戦はプレイヤーごとに「召喚書」が支給され、他プレイヤーからは見えるが攻撃が当たらないように工夫されている。
対人戦闘ではペナルティのない「アリーナ戦」、高ランクプレイヤー同士の「赤い戦場」、安全地域以外のマップでいつでも無条件に行うことができるPKがある。PKでは死んだときのデスペナルティがかなり痛く、強化アイテム(必須)のロストや経験値減少などがある。PKを重ねると「性向」値が減少し、一定値からは「赤ネ」と呼ばれキャラ名が赤色となり、街の兵士NPCから攻撃を受けたり一部コンテンツが利用できなくなる。
課金は考えなくもないが、よほど対人戦を考えない限りはペットや生活系コンテンツに振ってもいい。もちろん装備などのアバターも優秀。
特徴4:要求スペック
このゲームに限らずマシンスペックが求められるゲームはかなり多くなっているが、最低画質でfps10~15程度まで確保できれば、対mob戦闘ぐらいなら十分楽しめる。エフェクトが簡略化され多少のラグも発生するが、狩場を選んでプレイしたり、生活系コンテンツの栽培や貿易を楽しんで金策をしたりできる。
高スペックマシンと言ってもGTX970あたりまであれば最高設定付近で遊ぶことができる。お試しでプレイしてみて、興味が湧いて都合がつけば環境を整えても遅くない。
星5にできない点:システム解説
ゲーム内及び外部サイトなどでチュートリアル動画が見られるが、あくまで操作に関する基本的事項で、貿易や知識、普段の過ごし方などちょっとしたところで解説不足が目立つ。
前述のようにマップが広大でNPCも数え切れないほど居るが、それゆえに初めは何をしていいのか分からずただ敵を狩るだけになりがち。魅力的なコンテンツが多いので、wikiや攻略日記などのブログを参考に、自分に合ったコンテンツを探しプレイに慣れていこう。
UIは比較的小さく見づらいところもあるので、オプションからUIサイズを大きめに変更するのがおすすめ。
これまで提供されているゲームとは一味違う、大規模戦闘から個人戦、対mob・対人戦闘、知識などのコンプリート要素や料理・釣り・栽培・貿易などのサブコンテンツまで幅広くプレイでき、どれだけ時間をかけてもやりこむことのできるこのゲームは、入り口で終わらず数日プレイして体験してみてほしいゲームです。
戦闘もノンターゲッティングなのはいいのですが、雑魚戦から何からすべてこれなので面倒に感じます
特に感じた違和感は「なんで自キャラはこの幽霊みたいなのに何の疑問もなくはなしかけるのw」「いやおかしいだろ!つっこめよ!」っていうギャップもあり、いまいちキャラに感情移入できません
ゲームシステムも作りこまれてすごいなぁと思いますが、いまいち説明がわかりにくいのと、「こんな序盤で…そんなたくさん覚えさせられるの?まずは世界観にゆっくりつかりたいんですけど」って気分です
初めてすぐwiki見ないと進行できないゲームって…
キャラクターカスタマイズもちょっと…全員アジア顔すぎて微妙です